ペットを飼っていなくても火災につながる事例の話 | ユニヴログ

ペットを飼っていなくても火災につながる事例の話

ペットと暮らしている住居で、ペットに起因して、火災や事故が発生するお話を以前書きました。しかし、ペットを飼っていないにもかかわらず生き物によって、さまざまなトラブルが引き起こされる事例があるようです。

「nite(ナイト)-独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター」  リスク評価広報課で発表されている事例をもとにご紹介いたします。

全ての方に関係する事故や火災のお話ですのでどうぞお読みください。

 

身近な動物が思わぬ火災事故を引き起こします

今回の報告は、ペットによる火災だけでなく、ペットを飼っていなくてもネズミや鳥などの小動物やゴキブリなどの害虫が引き起こしている事故も発生しているということで、すべての家庭で注意が必要といえます

 

ペットが火災を引き起こす_犬 ネコが火災を引き起こすかも 小鳥が火災を引き起こす? 害虫による火災の可能性も

 

ペット及び小動物や害虫による事故はそれぞれ発生しやすい場所や製品に特徴があるので、それを把握し対策することで事故を未然に防ぎましょう。

 

ペット・小動物・害虫による事故のおよそ7割が火災に発展しています

nite(ナイト)独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センターのデータによると平成24年~平成28年までの5年間で発生した製品事故情報のうち、ペット、小動物、害虫に起因する事故は全部で78件発生しており、そのうちの72%にあたる56件が火災に至る事故である報告されています。

ペットや小動物、害虫による事故件数と火災件数

 

(1)ペットだけじゃない!小動物や害虫が事故を引き起こします

飼育もしていない小動物や害虫による事故が52件発生しています。

小動物や害虫がエアコンやガスふろがまなどの製品内部に侵入し、基板に接触してショートしたり、内部配線をかじってショートさせるなどの事故を引き起こしています。製品の外観からは分かりにくいので、点火しにくいなどの動作不良が生じた際は、放置しないで必ず点検を受けるなどの対処が必要です。

 

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ネズミ・ゴキブリによる事故が多く、電気冷蔵庫、エアコンの事故が多い

小動物による事故は電気冷蔵庫やエアコンなどの家電に多く見られます。特に冷蔵庫の事故はほぼネズミによるものです。ネズミが電気コードをかじることによって断線、ショートし、火災が発生します。

同じくガス接続具もネズミがガスホースをかじったためガスホースに穴が開き、漏れたガスに燃焼機器の火が引火事故が発生したとみられています。

 

室外に設備の一部があるものは害虫の侵入が故障や事故の要因に

害虫による事故は、室外に製品の一部があるエアコンやガス風呂釜などで多く発生しています。製品の内部に侵入することによって、製品が動作不良を起こしやすい状態になってしまいます。

できるだけ、害虫の集まりやすい場所を作らないようにするということと。屋内の製品でも事故が発生していることから、害虫を見かけたら速やかに駆除するようにしましょう。

 

※小動物や虫による事故の例と気を付けるポイント

小動物や虫による事故の例

 

① ネズミが電源コードをかじり発火

【事故発生時期】 平成 28 年 7 月 1 日(徳島県、80 歳代・男性、拡大被害)
【事故の内容】

冷蔵庫の背面から出火し、製品及び周辺を焼損した。

【事故の原因】 冷蔵庫の電源コードに歯形があり、ネズミが電源コードをかじったために断線し、ショートしたことで火災に至ったと考えられる。

② 鳥がストーブの排気口に巣を作り異常燃焼

【事故発生時期】 平成 27 年 11 月 5 日(北海道、50 歳代・女性、拡大被害)
【事故の内容】

使用者が就寝中、石油ストーブと周辺を焼損する火災が発生した。

【事故の原因】 石油ストーブの屋外排気口内に鳥が巣を作っており、排気不良となったため異常燃焼が発生して排気口とストーブが過熱し、火災に至ったものと考えられる。

③ エアコンにゴキブリが侵入して火災

【事故発生時期】 平成 25 年 3 月 17 日(神奈川県、年齢性別不明、重傷)
【事故の内容】

エアコンの室内機が焼損する火災が発生し、使用者がやけどを負った。

【事故の原因】 エアコンの内部に複数匹のゴキブリが確認され、電気配線の集中している部分にもゴキブリが確認されたことから、プリント基板のパターン間でトラッキングが生じて火災に至ったものと考えられる。

 

 

■小動物や害虫による事故を防ぐためのポイント

  • 出掛ける際はガスの元栓を閉める、電気製品はプラグを抜くなどの対策をしましょう。

  • ガスこんろやIH調理器などの周囲に可燃物を放置しないようにしましょう。

  • 小動物や害虫の侵入する可能性がある製品の周りはこまめに清掃し、動作不良や焦げ臭いなどの異常がみられた際は点検を受けましょう。

 

いかがでしたか、ペットに起因する火災や事故だけでなく、ペットを飼っていなくても小動物や害虫などによって、火災や事故が発生する可能性があるということ、そして特にエアコンや風呂釜など設備の一部が外部にある場合は内部侵入を防ぐことはもちろん、動作不良のまま放置せず必ず点検を受けることも、大きな事故になる手前で防ぐという意味で大事なポイントといえます。

賃貸マンションにお住まいの方はまずはお住まいの管理会社または大家さんにお尋ねください

 

ソース

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課

http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2017fy/prs170824.html

 

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